去年の雪、今何処(こぞのゆき、いまいずこ)・・・フランソワ・ヴィヨンの詩 “Ballade des Dames du temps jadis” の中で繰り返されるフレーズです。
去年の雪…というか、このあたりで先週けっこう積もった雪も今は雨でけっこう溶けてしまいました。今何処(笑)
ハイドシェックが大阪公演のアンコールでこの詩に自作の曲を付けたプレリュードを弾いて、それ以来しばらくこのヴィヨンの詩を自分なりに解釈しようとうろうろしていたのですが、次第に目先がそれてうやむやになってしまいました。
昨日の日記の写真に写っている手紙と一緒に送られてきたのは、ハイドシェックが来月パリで行うマスター・クラスの案内のチラシなのですが、その表紙に使われている写真は9月に京都のTさん宅で写したもので、写真の下には「日本の友人にヴィヨンの”Ballade des Dames du temps jadis”を説明しているところ」と書かれています。
マスター・クラスはドビュッシーのプレリュードについてなのですが、ハイドシェック曰く、この写真の光の絶妙さはドビュッシーのプレリュードにぴったりだ!ということらしいです(笑)
で、久々にヴィヨンの詩について思い出していたのですが、今日のニュースに『斜陽』の舞台全焼 不審火空き家の『雄山荘』というのがあって、びっくりしました。
ヴィヨンを理解するために読んでみたのがこの『斜陽』で、この別荘についてもネットでいろいろ調べていたりしていたのがつい2ヶ月程前の話です。
またまた話が思わぬところでつながっていくのですが、「去年の雪、今何処」というテーマにもつながっている気もして、またまた何やら見えない大きな力を想像しているのでした。
え!!焼けちゃったんですか!
いつか部屋に帰って夜中に何気なくテレビをつけたら
太田治子さんが斜陽館に行ったりする番組があってて
あ、ぴやのやさんのブログにあったのの再放送かな?と思いながら見て斜陽を読み直しました。
大きな力ってすごいですね。
♪朋ちゃん
焼けちゃったみたいですね。
でも、変な観光名所になっておばちゃんたちががやがやとそこで饅頭食べながら記念写真を撮ってるよりは、こっちの方がそれらしいかもしれません。
三島由紀夫の「金閣寺」じゃないですけど、道義的にどうこうというのでなく、文学的な因果を妄想してた方が幸せな気がします。
>斜陽を読み直しました。
朋ちゃん、スゴい(笑)
そういえば、前に朋ちゃんの日記で四面楚歌の話があったとき、また勝手に妄想を膨らませて夏目漱石の「虞美人草」を買ったまま、まだ読んでないので、年末年始に時間があったら読んでみようと思います。