そして、ルソー

フランス革命のつづきです。

桑島秀樹の『崇高の美学』を半分くらい読んだとこですが、バーク界隈のガイドブックとしてはまさにうってつけの本だった様で、きれいにまとまっていてボクみたいなど素人でもわかりやすく読みやすいけど著者の独自のスタンスも伝わってきて、こういう人が学校の先生だったら勉強も面白いだろうなと思いつつ、あ、そういえば、前に「愚管抄」とか「管見」の話を書いたんですけど、それも元々は高校のときの歴史の先生が授業の中で少し脇道に逸れかかったところで話してくれたことが心に残っていたんですけど、そんなところにこそガッツリと食いつきたくなる何かがあるし、そういうのをさりげなく提示してくれる様な先生は本当に素敵だと思うんですが、この本の著者もそんな人の様な気がします。

で、それはそれなんですが、フランス革命を考えるときにどうしても避けて通れないのがルソーなわけで、というか、この変態おやじの言ってることは実は共感する部分も多い様な悪い予感がしているんですけど(とくに不平等起原論とか)、とりあえずまた在庫追加です。

関係ないけど「むすんでひらいて」の作曲者ルソーはこのルソーなんですよね。てか、音楽屋さんなんですよね。この人。

チェンバロをよく聴いていた頃、フレンチバロック側から眺めてただの嫌味な変質者のおっさんだと思っていたんですけど(ブフォン論争とかのアレで)、カントに「無学の愚民を軽蔑した時代もあった。しかしルソーが私の謬りを正しくしてくれた。私は人間を尊敬することを学ぶようになった。」と言わしめたという最大の謎(笑)を解く手掛かりを得るためにも、出来るだけ楽しみながら読んでみたいと思います。

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