ピアノ屋だけどこれ欲しい。ローランド × カリモク のデジタルピアノ Rolamd きよら KF-10

電子ピアノには常々かなり否定的で、普段はけっしておすすめとかしない当工房なのですが(笑)、これは!というのがとうとう登場してしまいました。口コミとかでもこれは評判良いんじゃないでしょうか。

家具メーカー“カリモク”と電子楽器メーカー“ローランド”がコラボレーション家具仕上げのデジタルピアノ登場~日本の職人によって作られたこだわりの質感。天然木を活かした新しいデザイン~

これ、正直、欲しいです。

カリモクといえば、ピアノ工房をやる前のカフェ立ち上げの頃はちょうどD&DEPARTMENTさんで「カリモク60」がプロデュースされたばかりの頃でした。

今でこそ全国展開されるメジャーなお店として、身近なところでは昨年にはとうとう富山でも、新しくなったばかりの県民会館内という好立地で富山店をオープンされたりもしたので、自分的には「おぉー!」となりましたが、当時は世田谷のお店まで買いに行った懐かしい思い出があります。

お店で使っていたカリモクはその後自宅の教室や自分の部屋で使っていたりしたのですが、とっくに使命を果たしても良さそうな年数が経っているにも関わらず、また、現在更に過酷な条件にあるにもかかわらず、少しもくたびれたところがありません。

現在は屋根下のポーチ(屋外)に置いてあってそこをリビングの様に使っていますが(笑)、昨日の様な吹雪の日にはイス自体も真っ白になります。

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また、あすかやかいたちもこのイスが好きでよくお昼寝をしているのですが、あすかを筆頭に激しいベッドメイキング攻撃にも唯一へこたれないタフさも併せ持っています。(他のソファーやイスたちは、布張り・革張り・合皮張りなど張り地の材質の如何を問わずことごとく駆逐されています(笑))

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このカリモクの有り難さはいつかブログで紹介したいと思っていたのでちょうど良い機会になったんですけど、冒頭のリンク先のローランドのニュースリリースのページを読んでいると、このカリモクの質の良さはそのままこの電子ピアノにも生かされている様子です。

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生のピアノでもそうなんですがボディーに無垢の木材というのはほとんど使われていなくて、電子ピアノなどはとくに、MDF(おがくずの様な木材の細かい破片を接着剤で固めたもの)などの材質の上に壁紙の様な木目模様の塩化ビニールでそれ風に仕上げてあるものがほとんどなんですが、上の画像はさすがしっかりした家具屋さんという行程の写真です。

ハンチョリーナ田畑さんとかが普通にそのへんに働いてそうな雰囲気ですね(笑)
※【ツルモク独身寮】:”「ツルモク家具」のモデルとなった会社は、かつて作者が勤務していた「カリモク家具」である。”(→Wiki

そして、このイス。

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ピアノのイスとインシュレーターには前々からひとことモノ申したいと思っていたのですが、イスって、機能的にもビジュアル的にもほんと大事だと思うんです。さっすがカリモク。わかってます。

このデジタルピアノは2015年のグッドデザイン賞を受賞したそうですが、その際のコメント↓

「インテリアの中で浮きがちな電子ピアノだが、時代とともに変わるインテリアデザインのテイストに合わせる手法として、家具メーカーとのコラボレーションはうまい方法だ。電子ピアノの持つ重たさが消えていて、自然な存在感となっている。」

というのも、まさにボクがピアノをリメイクするときに考慮する最大の項目に重なるんですが、

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↑この画像と↓ウチのこの画像なんて、まさに伝えたいことは同じです。

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ふつうのヤツをそんなところに置けるもんなら置いてみ?という挑発も含みます。
知らんけど(笑)

あと、この質実なシンプルさに加えて、Bluetooth®機能や電子譜面などデジタルピアノならではの楽しみも・・・というのがまたツボですね。
必要な機能は後からアプリやデータをダウンロードして、スマホやタブレットなどの無線接続を通じて利用することができます。

かといって、基本となる鍵盤や音源、ペダルなど、ハードとしての重要な部分は最上位モデルそのままで、ピアノ上級者にも満足の仕上がりとのこと。
最初からカタログデータ的にフルスペックな付加機能てんこもりもりの路線とは明らかに一線を画すこのスマートさは、本当に買おうか悩みます(笑)

電子ピアノに限らず家電製品一般として、メーカーのサポート期間はたいてい10年あれば長い方という環境は変わらないと思うので、さすがに生ピアノの様に一生モノとか子や孫の世代まで・・・というわけにはいきませんが、中古ピアノを買って子供が飽きたらまた売って…という昨今の事情を考えれば、ピアノに向かう動機付けや満足感としては、こんな電子ピアノが欲しかったというレベルの完成度の高い製品ではないかと思います。

こういう電子ピアノだったらメーカーサポートが切れてからも使いたいと思うだろうし、「何とかして直します。」といってうちの工房で取り扱うのも悪くないな思います。こういうところがモノ作りの要なんじゃないかと思います。

価格の設定はオープン価格の様ですが、実売価格は今のところ税込みで35万円前後というところの様です。楽天市場「ローランド kf-10」の検索結果

これ、ほんと、悩む(笑)




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